中島らもさん [小説]
この本をちらっと立ち読みするつもりで手に取ったのですが、あまりに赤裸々に書かれているためついつい引き込まれて長い時間読んでしまいました。
関西人にとっての中島らもさんは一種独特な位置づけにあったと思います。TVやエッセイでのらもさんの一言はなんか深かった。ある意味とっても灘校出身者という感じがしました。枠にとらわれず突き抜けているけど常識はちゃんと知っている。そんな感じがしてました。
らもさんの私生活はうすうす知っていたもののここまでだったとは思いませんでした。とっても器の大きい奥様だから最後まで離婚せず夫婦であり続けられたのではないかと思います。だかららもさんも結婚したのかな。普通の人なら多分耐えられないと思います。
今日は買わずに帰ってきたのですが、今とっても後悔しています。なるべく本は店頭で買いたいので、明日ジュンク堂か紀伊国屋に行くことにします。
P.S. 神戸 センター街のジュンク堂がまた広くなっていました。最上階5階のフロアはまるで図書館のようで背の高い書棚と踏み台があり、うれしくなってしまいました。ちょっと知的な気分に浸りたいときにはいいかもしれません。
8月25日
本日紀伊国屋にて買って読み終えました。壮絶です。でもなんか美代子さんはどこかのほほ~んとしたところのある人なのか、このすごい状況を仕方ないと乗り越えていってしまうんですね。
コピーライターで名を馳せた時の妻は豆社長、リリパットアーミーを率いていたときの妻はふっこ、そしてこの人は中島裕之の妻であったのだなあと思います。だから最初と最後は一緒に過ごした。
もちろん美代子さんからみた中島らもなので、人によって見方も感じ方も違うでしょう。よく才能を持った人のそばにいると、巻き込まれて翻弄されるといいますが、それを目の当たりにみるような本です。
気になっている方にはぜひ読んでいただきたい一冊です。
8月28日
ミーさんのおじいさんてすごい人だったんですね。
9月10日
誰も見てないかもしれないけど…
ミーさんの強さ
らもさんがふっこさんと暮らしていたとき、すべての実権をふっこさんが握っていたのでミーさん一家の生活費は愛人から振り込まれていた。これってすごい屈辱ではないだろうか。本では淡々と書いてあるけど、決してそうではないと思う。この本から妻の意地が伝わってくると書いている人がいるけど、まさにそうなんだと思う。かしこくってある意味プライドの高い人だから、泣いたりわめいたり怒鳴り込んだりしなかったんだと思う。
そしてふっこさん
らもさんから出ていったのかどうかわからないけど、らもさんが出て行く前に劇団員の若い人と結婚してます。もしふっこさんが宮城まり子さんと吉行淳之介さんのように、へろへろになったらもさんと最後まで一緒にいてお世話していたら、あんな変な言い訳がましい文章を週刊誌に載せることもなかったし、こんなふうに書かれなかったでしょう。悪く言えばお金を生み出さなくなったらもさんは用済みだったのかとまで言えます。でも作家中島らもにはふっこさんが必要だったし、彼女がいなければたくさんの作品は生まれなかった。残酷な話です。
ふっこさん側の本を望む人がいるけど、出ないだろうし止めた方がいいと思います。何を書いても言い訳にしか取られず、ふっこさんの立場が悪くなるからです。でもお金に困ったら出すかなあ~。
中島らもという人のことは、よく知りませんが、確か晩年に近い頃薬物所持で逮捕された時、ニュースを見て、そうとう無茶苦茶な人だと思った記憶があります。
そういう人と、35年。確かに、奥さんこそ大した人物のような気がします。
by albireo (2007-08-24 23:43)
albireoさん、お久しぶりです、お元気ですか?
関西ではちょくちょくTVなんぞにも出ていて「なんかあると意見を聞いてみたい人」という感じでした。風貌からもちょっと仙人ちっくで…。
albireoさんは理解不能かもしれませんが、長く家に帰らずわかぎゑふさんという愛人が仕事と家計を仕切っていたことがはっきり書かれています。でもぼろぼろになってからは別れてるんですよ。別れた頃それを正当化したようなわかぎさんの文章が週刊誌か何かに載り、なんだかなあという気がしたことを覚えています。
この本のとおりなら、奥さんはめちゃめちゃならもさんをまるごと受け止めていた気がします。ある意味お母さんだったのかな?
by Gotton Factory (2007-08-25 04:56)
樹音さん、nice!ありがとうございます♪
by Gotton Factory (2007-08-27 00:33)