詩人 中島らも [小説]
Salon de Gotton
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買いました。らもさんの死後出版された詩集です。店頭でパラパラ見てからと思ったらセロファンパッケージされてました。えいっ買ってしまえ。待ちきれなくて帰りの電車の中でセロファンをはがして読みました。
一番生身のらもさんに出会ったように思います。よく考えたら小説やエッセイはお金になる = 一般の人が受け取りやすいように(編集者の目も経ている)言いたいことを少し加減して出力しているけど、この詩は趣味の音楽で歌うために書いた詩なので、誰に遠慮することなく言いたいことをストレートに言っている。しかももとコピーライター。言葉が研ぎ澄まされていてそれがびゅんびゅん飛んでくる。
詩人 中島らも 私はこの中島らもが一番好きかもしれない。
放送コードなど無視した言葉がバンバン使われているけどその言葉でなくちゃ伝わらない。闇雲に使っているわけではない。詩人中島らもはどろどろの中を這いずって這いずって無様な姿をさらしながら(本当はそうでなくても本人はそう思っている)生きている。なぜかまるでキリストを見るようだ。(あんまりキリストについては詳しくないけどなんとなく)
パンクロックで思いっきりシャウトするのにぴったりな詩。そしてその中にあるラブソングがまたいい。傷だらけの人間が歌う愛がとってもいい。最近の甘ったる~いだけのラブソングとは全くの別物。これじゃあらもさん、もてるはずです。
高いからむやみにお勧めできませんが、濃い詩を読むのが好きな方はぜひどうぞ。
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